「なごみクラブ (バンブーコミックス)」 竹書房 1巻:2008年9月発行 133ページ
 遠藤淑子(えんどうとしこ)/著者
 2019年に10巻が発売。まんがライフオリジナル(不定期)に掲載中。※追記2021年3月に11巻発売。
遠藤淑子さんという漫画家さんがいらっしゃいます。こっそり私はエントシとよんでおります。
 1985年に別冊花とゆめ(白泉社)という少女漫画の雑誌でデビュー。
 正直に申し上げますと、超絶美麗な絵を描くという方ではないです。かわいいですがゆる~い力の抜けた絵です。ですが、2020年現在で35年、かきつづけておられるには無論わけがございます。
 お話がよい。これです。(悪口に聞こえたらごめんなさい・・)あと、笑いがある。そして、ぐっとくるセリフがある。
なごみクラブは、会員制ホストクラブ。女性がくつろげる場所を目指すホストクラブです。オーナーが女性なので「女性がくつろげる店」をつくりたかったのこと。
 嘘を見抜ける優しいけどちょっとハラグロなマネージャー、バーテンダーの石本くん、ナオキ、タク、トオル、ユウヤ、剛さんの5人のホストたち。
 ホストクラブ・・というと男女関連のキビを想像されるとおもうのですが、ないです。きっぱりいわせていただきます。それがエントシ。ホストのみなさんも、草食系ですね。シモネタはございません。お客様、ホスト、それぞれの人間模様を描いた漫画です。
 ドンペリも市価より少々たかいだけ、シャンパンコールもない、ホストにあげるプレゼントは500円まで。
 ホストクラブって私、行ったことないのですが、実際はこんなんじゃあ多分ないでしょう・・。しかしエントシが描くとこうなんです。
 悲しみ、あせり、怒り、そんなマイナスの感情が中和される。そこまで言うとちょっとおおげさかもしれませんが、わたしはエントシ漫画で支えてもらいました。
 もし、私がなごみクラブに行ったとしたら、どなたを指名したいかというとうーん・・マネージャーさんだなあ。(今更気が付きましたがマネージャーさんって名前が判明していないですね。)
たくさんかいておられるので、独断の私的リストをのっけておきます。あれもこれもとおもいましたが5冊選びました。番号ふってはありますが発行順です。
 1.退引町お騒がせ界隈のシリーズ(のっぴきちょう おさわがせかいわい)
 2.心の家路
 3.狼には気をつけて
 4.ファミリーアワー
 5.なごみクラブ
ちなみになちぐろ堂店主のお好みリスト。
 1.心の家路
 2.マダムとミスター
 3.狼には気をつけて
ひとつオマケ話。
 もうかなり昔、15年以上前のことですが、花とゆめでかいておられる漫画家のかたにたまたまお会いしたことがありました。
 その方に、好きな漫画家さんは?とたずねられ、空気をまったく読まずに「遠藤淑子さん」と答えました。「遠藤先生、聞いたらきっと喜ぶよ~」なんておおらかにおっしゃってくださいました。青年漫画とか系統の違う漫画家さんの名前などをあげたら良かったのに、ホント空気が読めないわたしです。T先生、優しい素敵なかたでした。あのときはごめんなさい。

