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第180回 遠野物語を絵本で

「えほん遠野物語 全10巻」 汐文社 2016年から刊行 32ページ
柳田国男/原作 京極夏彦/文

わたしは怪談が好きなので、怪談の絵本もよく手に取ります。怪談絵本は人気がありますね。
シリーズで怪談絵本を発行している出版社に、新日本出版社の「ゾッとする怪談えほんシリーズ」、ポプラ社の「おばけ話絵本シリーズ」、汐文社の「えほん遠野物語」があります。(記載漏れシリーズありましたらごめんなさい。)
特に岩崎書店の「怪談えほん」は特に力がはいっていますねぇ。大人向けミステリ・ホラーの作家の方々がたくさんかいておられます。宮部みゆき、皆川博子、京極夏彦、恒川光太郎、加門七海、恩田陸、岩井志麻子、小野不由美、有栖川有栖、夢枕獏、あさのあつこ、佐野史郎、藤野可織、といった豪華キャストなのです。挿絵画家も吉田尚令、宇野亜喜良、町田尚子、軽部武宏、樋口佳絵、加藤休ミ・・と盛り沢山です。

今回の投稿では「えほん遠野物語」をチョイスいたしました。遠野物語です。
岩手県の遠野地方で語りつがれる不思議なお話、妖怪のこと、家で祀られる神様のこと、変わった風習のこと等を民俗学者・柳田国男があつめまとめた「遠野物語」。この有名なこの奇譚集を、小説家で妖怪研究家の京極夏彦が絵本に仕立て上げました。
収録怪異は、こちら。
「かっぱ」「まよいが」「やまびと」「ざしきわらし」「おいぬさま」「おしらさま」「ごんげさま」「でんでらの」「おまく」「きつね」「しびと」「ばけもの」
遠野物語、読んだことがありますが、遠野の人たちから聞いた怪異を記録したものなので、とてもとてもシンプル。
それはそうですよね、学問としたら話を足したり引いたりしてはいけませんもの、当然です。ですが、失礼な言い方ですけど、なんというか・・さばさばしてるというか・・情景が浮かばないというか・・盛り上がりにかけるというか・・。わたしゃ怪談が聞きたいの!という方にはオリジナルのほうはちょっと向かないみたい?(※個人的な感想です)

もし、おじいちゃんやおばあちゃんが怪談を語ってくれるとしたらば、口調や声音を変化させてお話を盛り上げてくれるんじゃないかなと思うのです。
そしてこの〈えほん遠野物語〉、挿絵でもって不安や恐怖を盛り上げてくれるんです。
北原明日香、近藤薫美子、中川学、町田尚子、中野真典、伊野孝行、軽部武宏、はたこうしろう、羽尻利門、樋口佳絵、阿部海太、飯野和好が挿絵をかいています。画風多彩で面白いです。
「ごんげさま」がわたしは好みです。遠野地方の家にはごんげさまを祀る家があり、獅子舞の頭(かしら)に似ているのですが、ちょっと違うのだそうです。神楽を舞うときに使われます。頭痛を抑えたり火事を消してくれたり、不思議な力を持つ神様です。このごんげさま、ほかのお家のごんげさまに会うと、ケンカが始まるのだそうです。負けたごんげさまは、耳をかじりとられるそうですよ。神様が縄張り争いをするなんて!興味深いです。なんだか身近に感じかわいらしい。うちとこのごんげさまが一番!ってそれぞれのおうちで言ってるんじゃないでしょうか。
遠野の人たちは怪異をただただ恐れるのではなく、日常のこととして受け入れている、そんな風に感じます。遠野というところはあちらとこちらの境界線が薄いのかもしれない・・・なんてことを信じたくなります。赤いカッパやごんげさまのバトルを見てみたいものです。きっと楽しいのじゃないでしょうか。

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第179回 仕事場にお邪魔する絵本

世の中にはたくさんの仕事があります。
でも何がやりたいのかわからない、未来が見えない、そんな人もいるんじゃないでしょうか。いろんな職業をちょっとだけのぞいてみれたら、いろいろ知れて楽しいかも。自分に合った仕事が探せるかも。いろいろの仕事をちょっとずつでも知ることができたらなんか納得できそうな気がするのです。押し付けがましくなくそっと手渡したい、そうおもう絵本です。

「しごとば【正】」 ブロンズ新社 2009年3月発行 40ページ
鈴木のりたけ/作

様々な仕事とその仕事場を、ちょっとのぞいてみる絵本です。
挿絵で具体的にご紹介。たくさんの仕事道具も名前とともにみっちり・しっかり描き込まれています。たいていは、ひとつの仕事につき4ページ。仕事場の様子2ページ+仕事の手順で2ページです。4ページですがよくまとまっているとおもいます。
例えば歯医者さん。歯ぐきの検査・歯の矯正・虫歯の治療などをしてくれます。診てもらいに行ったことはあるけれど、具体的に何をするのかはよく知りませんよね。治してくれてるなーくらいなものですよね、診てもらうほうとしては。
この絵本では、虫歯の治療の手順です。いろんな道具を使います。きゅィィーーーん、とうなるあの道具の名前もわかりますよ。いろんな道具を使って虫歯治療をする工程が描かれています。「虫歯の進行具合」によって麻酔をするんですね。(麻酔が効いてくるとだんだんアゴに力が入らなくなって怖いんですよね・・)
歯科医の仕事場ってこうなのか。なるほどなるほど、と納得できます。今度、歯医者さんへ診察をしてもらいに行った時、ちょっと親近感が湧く、かもしれない。
よ~く読み込むと、前のページに登場した職業の方がちらりと登場する著者の遊び心も面白いです。

この絵本でご紹介する仕事場は、こちら。
美容師、新幹線運転士、すし職人、自動車整備士、木のおもちゃ職人、革職人、歯医者、パティシエ、グラフィックデザイナー。
とりあげられていて意外だなとおもったのは革職人さん。失礼な言い方とおもいますが知名度は低めなお仕事(古本屋もそうですよね)。人気のある有名な仕事だけでなく、世の中にあるお仕事をもっとたくさん紹介すれば、興味を持つ人もでてくるやもしれません。今後に就くかもしれない仕事を選択するとっかかりになれば幸いなのです。

この「しごとば」の絵本、いまのところ(2022年4月)6巻まで出版されています。
「しごとば」「続 しごとば」「続々 しごとば」「しごとば 第4巻:東京スカイツリー」「もっと しごとば」「やっぱり しごとば」
ちなみに、2021年度・小学生がなりたい職業のNo.1は「ユーチューバー」なのだそうですね。楽しく儲かりそうだからかな?わからんでないです。でもアイディア勝負だから、ほんとのところはものっすごく大変な仕事でしょうけれど・・・。 時代なんだなあ。

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第178回 空想でたゆたってみる

「サディがいるよ」 福音館書店 2020年9月発行 32ページ 26×19cm
サラ・オレアリー/文 ジュリー・モースタッド/絵 横山和江/訳
原著「THIS IS SADIE」 Sara O’Leary, Julie Morstad 2015年

ページをめくって最初の絵は、ダンボール箱に入って、頭をちょこっとのぞかせた女の子が、サディです。この絵で私はすでにわくわくしてしまいました。ちょっと薄暗くってせまい場所って落ち着きます。心が自由に漂いだしぼんやり空想する楽しさ、誰しもわかるとおもいます。
想像力が豊かなサディ、今日はいったいどんなことをするんでしょうか。
「これは、ダンボールばこじゃないんだって。『おおきいふねにのってるの。ひろいひろいうみをたびしてるんだ』」
海の世界にすむ女の子になったり、(美しい海藻が伸びくらげが泳ぐ水の中の世界)
狼に育てられた男の子になったり、(木が生い茂る暗い森、狼のお母さんと子どもたちと一緒に遠吠え!)
不思議の国を冒険したり、(サディはウサギとヤマネと青いドレスの女の子とお茶会です。サディはぼうしをかぶってる!)
おとぎばなしの世界で勇者に!(満月が照らす草原を馬に乗って駆けていく。)
あんまりたくさん想像が働くもんだから、サディは一日が全然たりないのです。世界は広く空想は限りない。

わたしもわりとぼーっとした子供でした。そのせいか駅で母とはぐれ迷子になり、もう二度と会えない!どうしよう!駅で暮らすしかないか?・・という想像をし恐怖した経験がございます。
空想でぼんやりしていると、ぼーっとしてんじゃないよ~なんて言われそうですが、自由に心をたゆたわせ、たくさんの人物になることは、悪いことじゃあありません。いろんな立場の人の気持ちをおもんぱかることもできるでしょう(こじつけですけれど)。
一日一日いつも時間に追われているような気持ちなので、ゆったり時間を過ごすサディがなんだか羨ましいなあ・・とおもってしまいます。こんな風に心にゆとり、持ちたいものですね。(疲れた大人の感想ですいません。)

とてもかわいい挿絵です。暗めの深い色の中、カラフルな色がポイントに使われ目を引きます。サディのお部屋に注目してみますと、シックな色合いのベッドカバーですが、ベッドマットはピンクで、赤い積み木や引っ張り出された女の子らしいかわいいお洋服が素敵です。しかし小物は、本がたくさん、ボトルシップ・カナヅチ・釘などわりあい硬そうなものもおいてありますね。かわいすぎないお部屋がいいです。特にベニテングタケ型ランプの形が愛らしくわたしも欲しい。ヒト型の赤ちゃん人形ではなくてキツネのぬいぐるみなのもわたし好み。
カバーの後見返しに著者紹介があります。2人の作者の写真は子供の頃のもの。想像力豊かな著者のお二人も主人公サディと同じ年頃の写真を掲載されたのでしょう、素敵ですね。
カバーの裏に、サディの勇者姿の大きなイラストがありますよ、カッコイイです!
挿絵のモースタッドさんの他の作品に「スワン:アンナ・パブロワのゆめ」「きょうがはじまる」「ショッキングピンク・ショック! 伝説のファッションデザイナー エルザ・スキャパレリの物語」「はじまりは、まっしろな紙 日系アメリカ人絵本作家ギョウ・フジカワがえがいた願い」「ひびけわたしのうたごえ」

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第177回 セカイを科学せよ!

わが店主のモットーは「科学に心を開け」なのです。ちょっと似てなくもない、タイトルに惹かれ手に取りました。ミックスルーツの少年少女の悩み、イメージに惑わされず本質を探究すること、テーマがてんこもりですがよくまとまったこちらの児童文学をご紹介いたします。物語を牽引する山口葉奈さん(中2)がとっても魅力的。生物学の知識も面白い!
ページ最初の引用文も皮肉が効いて面白い。
『常識とは、十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことだ。 _アルベルト・アインシュタイン』

「セカイを科学せよ! (文学の扉)」 講談社 2021年10月発行 239ページ
安田夏菜/著者 内田早苗/挿画・挿絵

主人公・中学2年生の藤堂ミハイルは、両親がロシア人と日本人。ぱっと見、白人系の外国人に見えます。日本で育ち自分は日本人だと思っていますが、みんなと同じ東洋系の顔立ちではないため外国人と言われ、学校で疎外感を感じています。しかも彫りの深い端正な顔なので目立ちます。
目立つから攻撃される。攻撃されなくするには、自分を押し殺して生きるしかない。自分はいったいナニモノなのかわからず、悩み苦しんでいます。
そんなミハイルのクラスに、山口アビゲイル葉奈が転校してきた。アフリカ系アメリカ人と日本人の両親を持ち、カーリーヘア、ぽってり厚めの唇、そしてお肌の色はちょっとミルクをいれたコーヒー色。ジャズシンガーのような低い声。うーん、そうですよね、やはり注目してしまいますよね。
アフリカ系アメリカ人と言えば・・・運動神経抜群で、テニスやバスケは大得意、ヒップホップも踊れちゃう、もちろん英語はペ~ラペラ。そんな予想は大外れ。
山口さんは最初の自己紹介で、運動神経ゼロで、日本生まれ日本育ちだから英語は話せない。その上、「蟲(ムシ)」が好きだと熱心に語ります。「アフリカ系アメリカ人」のイメージをいきなりぶっつぶしました。
※蟲とは、昆虫はもちろん、爬虫類・両生類・甲殻類なども含む小さな生き物たちのこと。

虫がみっつの蟲の字面の圧力と、ムシへの愛の熱量の高さが、クラスのみんなをひかせてしまい、いきなり孤立してしまう山口さん。
でも、元気です。すごく元気。ミハイルの所属する科学部・電脳班の隣りで、生物班を復活させ、小さな生き物たちを飼育しはじめます。最初はカナヘビ、ワラジムシ。その次はなんと、ボウフラとハエトリグモ。
ミハイルは、出てない杭は打たれまいと人の気持ちに逆らわないよう自分の気持ちを押し殺すことを選びました。山口さんはその反対で、堂々と自己主張をします。孤立しても、虫が好き!を押し通す彼女の不器用さに苛つきながらも、目が離せない。自信を持って突き進む彼女が羨ましいんですよね。
ミハイルも一時、孤立したことがあり、そのときは寂しさ・苦しさを押し殺し平気なふりをしました。その経験からわかるのだけど、一人でいる山口さんはほんとに楽しんでるように見えます。木につく虫をルーペで見たり、教室で一人の時間を過ごす読書もフリじゃない。
でも本当はどうかな?科学部の部活動を通して、彼女に関わることで、本当はちょっと違うことに気がつきます。
「ヒトの心の中って、宇宙や深海よりも観測が難しいから(P.236)」
科学でのみ把握することの難しさも描かれてます。悩みは人によって違いますし、大きい・小さいの測定もできやしません。元気に自己主張する彼女だって、悩みはもちろんあるんです。例えばお父さんのこと。辛くて悲しくて泣くこともあります。でもでも頑張る彼女が魅力的で素敵です。彼女の魅力に引っ張られ応援する科学部の部員たちも、スゴクいい味だしてます。山口さんのお母さんが、彼女が生まれたこと、お父さんのことを説明した話は、なかなかなエピソードでとても切ないのですが、失礼と思いつつもちょっと笑ってしまいました、ゴメン!
肌の色や顔立ちなどの見ためのイメージ、虫や爬虫類は気持ち悪いというイメージ、人から聞いた噂でできあがったイメージ。イメージに頼ると物事の本質を見失います。
タイトルの「セカイを科学せよ!」とは、物事の本質を探究するということ。
科学とは、「物事の本質についてこうではないかと考え、その考えが正しいかどうかをデータや論理を使って検証する行為(P.146)」なのです。

生物学の知識がたくさん散りばめられて良い本でした。
わたしも昆虫がちょっと苦手ですが、山口さんの生物学の知識を聞いていると、楽しくなってくるんです。カナヘビやワラジムシのことを聞いて、気持ちが明るくなるって、嘘みたいですが、本当!よろしければ、お手にとってみてくださいませ。
紹介された生物学などの知識、少しかいておきます。
「カイモンコーモクカーゾクシュ/生物の分類方法:界・門・綱・目・科・属・種(生き物図鑑によくでてくるヤツですね。)のこと。わかりやすい説明です!
人間には外来種・在来種はなく、生物学の分類として同じ一つの種。「哺乳綱霊長目ヒト科ヒト属ホモ・サピエンス種」
人間の細胞は三十七兆個もあって、2年ですべてが入れ替わること。
マクロレンズを使わない、スマホでミジンコの様子を撮影する方法は、実際にできるそうです(奥付にその方法を記載のサイトが紹介されています)。

作者の安田夏菜さんの他の書籍もご紹介。虫・動物のこと、ひとり親家庭・生活困窮する家庭のことをテーマにかいておられます。あと落語も。
「あしたもさんかく:毎日が落語日和」「あの日とおなじ空」「ケロニャンヌ」「むこう岸」「なんでやねーん!おしごとのおはなし お笑い芸人」「みんなはアイスをなめている:おはなしSDGs 貧困をなくそう」など

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第176回 ロボットに新しい家族ができる

以前にもご紹介しましたデイヴィッド・ウィーズナーさんの絵本です。調べると3度目でした。いろんな方の作品をご紹介するべきとおもうのですが、すごく気に入ったのです。ごめんなさい。
ロボットが登場人物の物語です。ロボはロボでもいろんな色や形のロボがいて、個性があってすごくかわいいんだ。ながめると楽しいです。*登場人物表が見返しにございます。
キャシー(ロボットの女の子)
スプロケット(ロボットのペット・アンコウみたいな犬のような見ため)
フランジ(新しくやってきた弟)
パパ(ラグナット)、ママ(ダイオード)、マニホルド(マニおじさん。患者はどこだ?といってるので整備士というよりお医者さん?)、ロボベイビー社の社員さんたち、そしてたくさんのお近所さん。

「ロボベイビー」 BL出版 2021年10月発行 32ページ
デイヴィッド・ウィーズナー/作 金原瑞人/訳
原著「ROBO BABY」 David Wiesner 2020年

ロボット一家に新しい家族ができる!そんなお話です。
主人公はキャシー、ロボットの女の子。
パパがなにか入った箱をお持ち帰り。箱には「内容:フランジ 体重125キロ ニューモデル!(こわれものシール貼付けられてるのが細かいな)ロボベイビー社製」と書かれています。キャシーに弟ができるのです。ご近所の皆様が続々とお祝いにかけつけてくるのがまた面白い。
ロボなのでパーツを組み立てて新しい家族を作る、というのがまた面白いですね。家族ってなに?ロボって成長する?性別必要?など疑問がわいてくるのですが、とりあえずスルーよ。赤ちゃんの組み立てはママの仕事だといって、キャシーの熱心な手伝いの申し出を断ります。たくさん書き込まれた大きなマニュアル(取扱説明書)に往生し、ママは組み立てに失敗。(以前と違って赤ん坊の組み立ては複雑になったのですって。)お医者のマニホルドおじさんに助けを求めます。
ボディに工具をたくさんつけた、格好いいマニホルドおじさん、登場。が・・・マニホルドおじさんの体をよく見ると、ボディ部分に錆がういて塗装が落ちてますよ~、なんだか不安になります。大丈夫かなあ、という心配はやはり当たってしまい、マニュアルを無視して、勝手に改造しています。下部にロケット装着とかしてますね。すごいなあ。(大人になってからなら、まあいいんじゃないかなあとおもいますが)

キャシーがマニュアル通りじゃないと物言いをつけますが、子どもだからか真剣に受け取ってもらえないのは寂しいなあ。キャシーの熱心な手伝いも断ってしまうし。オトナのばか。
それにインストールデータをアップデートをしなかったため、暴走し始めるフランジ。おまけに改造が加えられているため、パワーが半端ない。暴走の赤ん坊を捕獲するため駆けつけたロボベイビー社の社員3名やパパ、ママ、マニおじ、ご近所の方々のおっかけっこが始まります。このあたりのわちゃわちゃが小さな人には楽しいのじゃないかしら。
まかせておけない!とキャシーが暴走フランジをつかまえて、再々度の組み立てをします。きちんとインストールも済ませ、新しい命が完成し、大大円。 でもでも、箱の中をきちんとチェックしてみると・・・もう一つ別の箱が。「ふたご!」
面白いSF短編作品を読んだような気持ちになりました。楽しかったです。続きがでればいいなあ。

よーく見ると、パパの金属の体に反射してうつりこむ風景や人物、ペットのスプロケットがよそんちのペットと見つめ合ってたりするのが描き込まれていて面白い。
オイルケーキ、手作りさびスープ(亜鉛入)、歯車のオイルづけ、、という独特な食べ物も機械油臭を想像しウェ~と思うも面白い。
あと個人的にですが、床に落ちているネジやら歯車やらの部品がすごく気になるんだなあ。パーツなくしたら完成しないんじゃないか、とすごく心配で心配で・・
デイヴィッド・ウィーズナーさんのほかの絵本に
「1999年6月29日」「フリーフォール」「夜がくるまでは(イブ・バンディング作)」「セクター7」「3びきのぶたたち」「おぞましいりゅう」「漂流物」「アートとマックス ごきげんなげいじゅつ」「ミスターワッフル!」「ぼくにまかせて!」