に投稿

第137回 本が好きなドラゴンのおはなし

「フランクリンの空とぶ本やさん」 BL出版 2018年2月発行 32ページ
ジェン・キャンベル/文 ケイティ・ハーネット/絵 横山和江/訳
原著「FRANKLIN’S FLYING BOOKSHOP」 Jen Campbell Katie Harnett 2017年

本が大好きなドラゴンのお話です。
フランクリンは本が好きなドラゴン。読むだけでなく、誰かに読んであげるのも好き。おうちのいわあなには、たくさん本があります。いわあなの部屋には、ところせましと本が積まれ、ドアに本棚がつくりつけになっていたりと本好きなのが伝わる挿絵です。素敵なお部屋です!ともだちのネズミやコウモリたちに本を読みます。みんな聴き入っています・・。いいですねえ、わたしも参加させていただきたい。
時々遊びに行く近くの町の人達には、気の毒なことにおそれられています。フランクリンが挨拶をしても逃げられてしまいます。からだが大きいからでしょうか。突然あらわれたら、ちょっと怖いと感じるかもしれませんね。。
森で出会ったルナという女の子と仲良くなります。ルナは本が大好き。本好きのふたりは意気投合。今まで読んだ本のはなしでもりあがります。感想を言い合うのは読書の楽しみのひとつですよね。
町の人達に本をよんでもらえたらどんなにすてきだろうと二人は計画をたてます・・
なんと、フランクリンの背中にほんやをつくったのです!ソファや本棚を乗せ空を飛んで本を読み聞かせます。ドラゴンにのせてもうらのってすごく楽しそうですね。

ドラゴンは退治されるという役柄が多いものですがこの本では愛されキャラとなるので安心して読めるのがいいですね。ドラゴンは空想の存在なのに、本の中の空想にどっぷりはまっているというのが不思議で面白く感じました。
全体的に落ち着いた色合いの挿絵も素敵。緑の体に赤い羽の色合わせがきれいです。あちこちに描きこまれたネズミ、コウモリ、クモたちも愉快で楽しい。
このお話の続きが2冊でています。「フランクリンとルナ、月へいく」「フランクリンとルナ、本のなかへ」